近年、フィリピンは留学先として人気を集めてきました。しかし、その勢いに陰りが見え始めています。フィリピンは経済的な魅力と英語教育の質の高さで知られています。ですが、昨今ではその人気が徐々に低下していると言われています。この現象の背後には、どのような要因があるのでしょうか。

 この記事では、フィリピン留学の人気低下の背景にある具体的な理由を探り、その実態を解説します。フィリピン留学を考えている方や迷っている方は是非参考にしてみてください。

フィリピン留学が下火になってきている？

 近年、フィリピン留学の人気が下火になっているという声が聞かれます。その理由の一つに、新型コロナウイルスの影響で留学を断念する人が増えたことが挙げられます。また、オンライン学習の普及により、自宅で英語を学ぶ選択肢が増えたことも影響しています。さらに、フィリピン以外の留学先に目を向ける人が増え、多様な選択肢が広がっています。

 しかし、フィリピンは依然としてコストパフォーマンスの良さやマンツーマンレッスンの充実などの強みがあり、魅力的な留学先であることには変わりありません。状況の変化に応じた適切な選択をすることが重要です。

 

「フィリピン留学は効果ない」と結論づけてしまう人たちの共通点

 フィリピン留学を通じて、徹底的に英会話の練習を繰り返すことで、英会話力を向上させることができます。しかし、フィリピンに留学するだけで誰もが英会話力を伸ばせるわけではありません。経験した方の口コミを見ると、目覚ましい成果を上げる方もいます。

 その一方で、留学前後で英会話力に大きな変化が見られない方もいらっしゃいます。この違いは一体なぜ生じるのでしょうか。成果を得られない要因について、考えられる点を解説していきます。

 

 ①英単語や英文法の知識がほとんどゼロに近い

 共通点の1つとして、英単語や英文法の知識がほとんどゼロに近いという点です。基礎的な英語力が不足している状態では、どれほどスピーキング練習を重ねても、効果を実感することは難しいです。特に、留学先での授業や日常生活の中でのコミュニケーションがうまくいかない場合、自信を失いがちです。

 留学を成功させるためには、事前に基礎的な単語や文法の知識をしっかりと身につけておくことが大切です。長期間の留学が可能であれば、英単語や文法の知識がほとんどゼロからのスタートでも成果を上げることができます。

 しかし、短期留学しかできない場合は、事前にある程度の知識を身につけてから留学することをおすすめします。これにより、現地での学習がより効果的になり、英会話力の向上を実感できるでしょう。

 

 ②遊んでばかりいる人

 フィリピン留学の効果を否定する人々に共通するのは、学びよりも遊びを優先してしまう傾向です。フィリピンは観光地としても人気が高く、自由時間を満喫しやすい環境にあります。

 しかし、遊びに没頭するあまり、肝心の英語学習がおろそかになるケースが見受けられます。結果として、学習効果が現れないことに不満を抱くことになります。それにより、フィリピン留学の価値を過小評価する結論に至ることが少なくありません。重要なのは、目的意識を持ち、バランスよく時間を使うことです。

 

③グループでの授業を多くとっている人

 欧米留学に比べてフィリピン留学の最大の利点は、マンツーマンレッスンを受けられる点です。グループレッスンとマンツーマンレッスンでは、スピーキングの量に大きな差があり、その差が英会話力に直結します。フィリピン留学のグループレッスンは、1クラスあたり4人から8人程度です。欧米留学に比べれば少人数です。それでもマンツーマンレッスンに比べると、スピーキングの機会が限られます。

 そもそもグループレッスンを受講するのであれば、欧米留学が適しているでしょう。フィリピン留学でグループクラスを受講するメリットは少ないです。せっかくの留学機会を最大限に活かすためにも、マンツーマンレッスンを多く取られることをお勧めします。

 

 ④自習ばかりしている人

 自習を優先するためにレッスンを受けない、またはレッスン時間を減らす方がいます。その理由としては「費用を節約したい」「レッスン内容をさらに深めたい」といったものが挙げられます。また、レッスンの合間や休日などに、自習に多くの時間を費やす方もいます。

 しかし、こうした自習中心の学習では、英会話力の向上が難しいことがあります。確かに自習により単語や文法の知識は深まります。でも、実際に英会話ができるようになるためには、何よりも英会話を実践する量が重要です。留学中は、その環境を最大限に活かしましょう。現地でフィリピン人との英会話に積極的に取り組むことが、自習よりもはるかに重要です。

 

フィリピン留学の効果を実感しやすい人の特徴は？

 フィリピン留学は、英語力の向上に最適です。また、異文化理解や自己成長にも大きな影響を与える魅力的な選択肢です。しかし、その効果を最大限に引き出せるかどうかは、個々の留学生の特性によります。実際どのような方が特に効果を感じやすいのか特徴を解説します。

 ①フィリピン人と積極的に会話する人

 英会話が上達する方々は、例外なくレッスン以外の時間も活用しています。少しの時間でも積極的にフィリピンの方々とコミュニケーションを図りましょう。レッスンの合間の10分ほどの休憩時間にも、先生やスタッフとお話しする方もいます。

 また、宿泊施設での滞在時にも、スタッフやガードマンと積極的にコミュニケーションを図る姿勢が重要です。

 毎時間、毎回コミュニケーションを取る必要はないです。大切なのは、少しでも英会話の機会を増やそうとする意欲です。「自分から話しかけるのが苦手」「自習で補おう」といった考えは、日本に置いてきてください。

 内向的な性格の方も、留学中は日本でのご自身の性格を忘れていただければと思います。留学中は、日頃の性格に囚われず、積極的に他者と交流しようとする心がけが成功の鍵となるでしょう。

 ②授業のない土日祝日休みも英会話をする人

 フィリピン留学では、平日は朝から夕方までびっしりとレッスンが組まれています。そのため、レッスンのない休日には、思い切りリラックスして過ごしたくなるものです。

 しかし、成果を上げられた方々に共通しているのは、休日にも英会話を繰り返していたことです。休日こそ、英語での会話を楽しむ姿勢を持つことが大切です。英語脳を維持することで、効果を最大限に引き出すことができるのです。

 例えば、カフェやレストラン、バーやフィットネスジムを利用した時にスタッフの方と会話します。他にも、タクシーに乗る時、アクティビティを楽しむ時もです。またはマッサージやネイルを受けている際にも、積極的に英語でコミュニケーションを図るのです。

 休日に自習室やカフェで自習する方々は英会話の機会が少なくなります。一方で、休日にアクティビティの場に出向く方は、多くの英会話量をこなすことができます。その結果、英会話の成長スピードが加速するのです。

 

 ③暗記だけではなく文法を使って英文を組み立てようとする人

 「英語を話すためにはフレーズをそのまま覚えれば良い」という意見を耳にすることが多いです。実際には、正確にフレーズを暗記しても、そのまま使える場面は限られています。

 つまり、あまり役に立たないのが現実です。  「状況に応じて単語を置き換えれば良いのでは？」と思うかもしれません。しかし、実はそれほど単純なことではありません。

 重要なのは、そのフレーズに含まれている英文法をきちんと確認し、理解することです。それによって、初めて応用力が身につくのです。英会話力を向上させるためには、この点に早く気付くことが大切です。  

 学んだ文法を使って自分の言葉で文章を作ることで、実践的な英会話力が身につきます。英文を組み立てる練習を意識的に行っている人ほど、英語を早く話せるようになるでしょう。  

 フィリピン留学を通じて効果を得るためには、自らの知識を応用する意識が非常に大切です。

 

 フィリピン留学で効果的に英語力アップに繋げる

　近年、フィリピン留学は一時的に下火になっていると言われます。実際は適切な方法で学べば、依然として効果的に英語力を向上させることができます。特に、単なるフレーズの暗記に頼るのではなく、文法を理解し、実際の会話や文章作成に活かすことが大切です。現地での授業を通じて得た知識は積極的に使いましょう。実生活の中で応用することで、確かな英語力が身につきます。

　また、フィリピンの文化や環境に触れながら学ぶことで、実践的なコミュニケーション能力も向上します。フィリピン留学を成功させるには、自主的な学びと現地での経験を活かす姿勢が不可欠です。